備後地域で愛される逸品を知る。

2022.03.04 2024/04/11

【デニムから出来た靴下】お洒落で個性的!履き心地も抜群

お洒落に差を付ける!一点物のデニムから出来た靴下

足元のお洒落を演出してくれる靴下、皆さんはどんな基準で選ばれていますか?
デザイン、機能性、履き心地など、人によってこだわりはさまざまだと思います。

今回ご紹介する靴下はその3つを併せ持ち、さらに環境問題にも配慮したサスティナブルで一点物のデニムから出来た靴下『ローゲージソックス』です。
この靴下を開発したのが、国内外の有名アパレルブランドにデニムを提供する福山の生地メーカー「篠原テキスタイル」さんです。

篠原テキスタイル(株)と書いてある看板
オフィス兼工場にお邪魔してきました

福山=デニムの産地というイメージを持つ方は少ないかもしれませんが、実は広島県福山市、岡山県井原市を中心とする備中備後エリアは国産デニムの8割を生産するほどのデニムの聖地なんですよ!

その聖地の中で「篠原テキスタイル」さんは創業115年の老舗で、薄くて柔らかく、肌触りがよい綺麗目なデニム生地の製造を得意とされています。

ハンガーにかけられたデニムがずらりと並ぶ
オフィスにはデニムの見本がずらり!

ではなぜそんな生地メーカーさんが靴下を作ろうと思ったのか。
それは環境への配慮が大きく関係していたんです!

無駄を減らして有効活用!新しい発想から生まれた靴下

皆さんは3R、ご存知ですか?
ゴミを減らすリデュース(Reduce)、再利用するリユース(Reuse)、再生して利用するリサイクル(Recycle)、これらの頭文字をとった、資源の無駄遣いを減らすための取り組みの基本です。

「篠原テキスタイル」さんは生地メーカーさんなので、普段は仕入れてきた糸を織り、様々な種類のデニム生地を作られています。
生地を作るのには何百kmという膨大な量の糸を使うのですが、一枚の生地が出来上がった時に糸がどうしても余ってしまうそうです。

巨大なデニムの生地がロールで巻き取られている写真
なが~い生地のロール!
これだけの生地を作ると沢山の糸が余ってしまいます…

この余った糸のことを“残糸”というのですが、もう布にするほどは残っていないため、「篠原テキスタイル」さんではこれ以上の使い道がなく、産業廃棄物として破棄されていました。

しかしここ数年、SDGsやサスティナブルな観点が注目されている中で、自分たちの会社で取り組めることは何かを考えていた時にこの“残糸”が目に留まりました。
布としては活用できないけれど、小物を作るための糸としては十分活用できると考え、手軽に買えて誰もが使える靴下を考案
されたのでした。

新規事業開発リーダーの篠原さんがインタビューに答える様子
新規事業開発リーダーの篠原さん
残糸を活用することは環境にとっても会社にとってもプラスになりますね!

さらに、服を作るときにどうしても出てくる切れ端にも着目。
「篠原テキスタイル」さんの生地を使っている縫製屋さんに声をかけ、必要なパーツを取った後の切れ端を集め、針を使ってほぐして綿状に戻し、糸に紡ぎなおした“アップサイクル糸(※)”も靴下に使うことを決められたのでした。

※糸のくずなどを機械で処理して原毛の状態に戻したもの

残糸と記事の切れ端を紡ぎ直した糸が巻き取られたロール
残糸も生地の切れ端も余すことなく使います!

残った糸“残糸”をリユースし、切れ端を紡ぎなおし“アップサイクル糸”へとリサイクルし、捨てられるはずだったものたちを使うことでリデュースしている、まさに3Rすべてがそろったサスティナブルな『ローゲージソックス』なんですよ♪

個性的で履き心地が良い!デニムから出来た靴下

このデニムから出来た靴下『ローゲージソックス』を作るにあたり一つ課題がありました。
それは、デニムに使う糸は通常の靴下で使う糸より太いため生地メーカーの「篠原テキスタイル」さんにはそれを編み上げる技術がありませんでした。
そこで同じ福山の「桒原ニット」さんに協力を仰ぎます。

老舗ニットメーカーである「桒原ニット」さんには旧式の編立機があり、ゆっくりとしたスピードで糸を最小限しか引っ張らずに編むことができるそうです。
それにより、デニムの糸の太さの風合いが生かされた柔らかく履き心地のいい靴下に仕上がります。

靴下の編み目のアップ
ざっくりとした編み目がおしゃれです

“残糸”と“アップサイクル糸”を使うので、その時々によってロットが違い、太さや凸凹具合が違うため、どれ一つとして同じものができない、まさに唯一無二の靴下が出来上がります

糸を紡ぎなおしたりするため、コストも手間もかかりますが、燃やすゴミを減らすので環境に優しい、これからの時代に大切にしたい靴下ですよね♡

夏でもさらっと快適!通気性抜群の「ローゲージソックス」

実際に商品を手に取ってみるととても肉厚でしっかりしています。
その肉厚さから冬専用の温かい靴下のように思われますが、ウールではなく綿の糸なので通気性が良いのが特徴です。
そのため夏でもさらっと履けるので通年履けちゃうんですよ!
夏はこの靴下にサンダルを履くだけでもかっこよくキマる優れものです。

よく見ると白い糸とグレーがかった糸が使われているのが分かるのですが、このグレーがかった糸がデニムの切れ端を紡ぎなおした“アップサイクル糸”なんですよ!デニムの糸を使っているのでジーパンにとっても合うんです♪
赤や青のカラー糸は「桒原ニット」さんで出た“残糸”を使用しているそうで、ここでも環境に配慮されていることが分かりました。

足元の写真、デニムのパンツと靴下、白い靴を履いている
ジーパンとの相性も抜群です!

さらにサイズはなんとフリーサイズ!
伸縮性があるように編まれているので、足のサイズが24cmの人でも28cmの人でも履けちゃうんです!
23cmなど足の小さい人だと少し大きめに感じてしまうかもしれませんが、そんな方はおうち履きにオススメ!
さらっとした履き心地なので気持ちよく過ごすことができますよ♪

赤い靴下を履いている人の足元
おうちでも足元のおしゃれが楽しめる

靴下の丈の長さはショート丈、ロング丈があり、私はロング丈を履いてみました!
ざっくり編んであるので、履き口がすぐ下がってしまうのではないかと思っていましたが全然そんなことなくしっかりフィット!
23.5cmの私でも、ダボついた感じも一切なくゆったり履ける感じが気持ちよかったです。

「今まで捨てていたものをもう一度新しいものに生まれ変わらせて、それを手に取ってもらった人も少しだけ意識してもらえたら嬉しい。」
「篠原テキスタイル」さんの環境を大事にしたい!という想いが詰まったこのデニムから出来た靴下『ローゲージソックス』
これを身に着けることでちょっと環境を大事にしようという意識が芽生えますよね♪

現在、『ローゲージソックス』は通販サイト 楽天市場(ふるさと納税)、公式ホームページ、天満屋福山店 FUKUYAMA MONO SHOP、ライフイノベーションMIX、Onomichi U2、尾道デニムショップ、三原空の駅オーチャードなどで買うことができます。

お洒落もしっかり楽しみながら、自分にできるSGDsを始めてみませんか?

会社の紹介

篠原テキスタイル株式会社
住所:〒720-1134 広島県福山市駅家町中島703
電話番号:(084)976-1511

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