
【瀬戸内レモンジンジャーシロップ】体温まる!生姜パワー
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日本人がお茶を楽しむ文化は、今からおよそ1200年前、平安時代初期に中国から伝来し、その後、千利休らによって「茶の湯」として日本の精神文化の核となりました。時代が移り変わっても、お茶は常に私たちの日常に寄り添う、ホッと一息つくための大切な存在であり続けています。

近年、若い女性の間で「急須でお茶を楽しむ」動きが再び広がっています。
ペットボトルのお茶に比べ、急須で淹れると香りや味が際立ち、健康成分も引き出せると注目されているためです。背景には、コロナ禍をきっかけに広まった丁寧な暮らし志向や、リラックス時間を大切にする価値観の高まりがあるようです。
さらに、ガラス製など、職人が手掛けたデザイン性の高い急須もその人気を後押ししている様子です。

そこで今回ご紹介するのは、あえてひと手間かけ急須で楽しんでいただきたい『星の甘(あま)つゆ茶』。
尾道発、レモン風味の金平糖を添えた新感覚の緑茶で、広島市に拠点を置く株式会社グラブマシンが手掛けています。
伝統を大切にしつつ、現代のライフスタイルに寄り添うように生まれたこのお茶。
代表の野村 貴志(のむら たかし)さんに、その開発秘話やお茶への情熱について伺いました。

ご両親が茶舗を営んでいたという野村さんは、幼い頃からお茶の文化に親しみ、仕入れや産地に同行することもあったそう。その経験は将来の目標にもつながり、大学卒業後、物流会社で営業を学んだのちに自らも独立し、十坪ほどの小さな店を立ち上げます。
やがて、業務用お茶の販売に力を入れ、飲食店を中心に事業を拡大。さらに、「一般のお客様に日本茶のおいしさを知ってもらいたい」との思いから、2010年に百貨店で当時まだ珍しかった和カフェをオープンします。
幼い頃から培ってきた知識を土台にした、「体験」を通じたお茶の楽しみ方は評判を呼び、近隣だけではなく、県内各地から足を運ぶお客様もいたといいます。

「店頭にパッケージされたお茶が並んでいるのを見ては、いつも違和感を持っていたんです。お茶のおいしさは見た目ではなく、実際に飲んでこそわかるもの。和カフェは、そのことをお伝えしたくて始めました。私自身も、お客様の姿を通して、お茶をゆっくりと嗜むことの大切さを改めて実感できました」
その後、和カフェはクローズしたものの、日本茶の魅力を伝えたいという野村さんの情熱は増すばかりだったようです。しばらくは業務用のお茶販売やOEM商品の開発に力を注いでいましたが、お客様に商品を直接届けたいという思いが、『星の甘つゆ茶』の誕生へとつながっていきます。

「社名のグラブマシンは、英語でつかむという意味の“grab”と、機械や機会を意味する“machine”を合わせたもの。小さなきっかけを逃さずに、お茶の文化を広めていきたい、という願いを込めています。そのためには、日本人が持つお茶の固定概念を取り払い、枠にとらわれることなくもっと自由に親しんでもらえる商品をと考えていました。その思いを形にしたのが『星の甘つゆ茶』。特にお茶離れが進む若い世代に手に取っていただきたいですね」

お茶と人を結ぶ縁を紡ぎながら、若者でも気軽に楽しめる日本茶として開発した『星の甘つゆ茶』は、これまでにはない魅力を備えています。
「私が生まれ育った広島市は、戦後の都市化によって暮らしのなかで、お茶に親しむ文化が一度途絶えてしまったように思います。ただ、日本人にとって、お茶は長い伝統に裏付けされた文化。そのすばらしさを感じていただきたいんです」
そう語る野村さんが注目したのが、尾道。
『星の甘つゆ茶』で舞台となっている尾道は、坂道と海の景観が特徴的で、若い旅行者が全国から訪れる観光都市です。「旅の途中で偶然出会ったお茶は、その思い出とともにもう一度味わいたいという余韻を残せるはず」と、野村さんは考えたといいます。

実は、尾道は古くからお茶文化が栄えたまち。
江戸時代には商人が営む「茶園(さえん)」が林立し、10箇所ほどの茶室が存在していました。その文化を今に伝えるのが、浄土寺に残る「露滴庵(ろてきあん)」です。豊臣秀吉や千利休、古田織部ゆかりの茶室で、もとは京都の伏見城内にあり、京都の本願寺などを経て1814年に寄進されました。今も残る茶室は、当時の茶の湯文化を物語っています。
さらに、豊臣秀吉が朝鮮出兵の際、豪商が「柳水井(りゅうすいい)」の井戸の水で点てた茶でもてなしたという話や、のちに利休七哲に数えられる荒木 村重が身を隠し、古寺で茶の湯にふけっていたという逸話など、茶の湯にまつわる伝承も残っています。

こうした、お茶のある風景が残るまちで誕生した『星の甘つゆ茶』は、お茶を淹れるひと手間の愛おしさもまた、思い出させてくれる商品です。
「『星の甘つゆ茶』は、静岡県産の茶葉にレモン風味の金平糖を加えた独創的な緑茶です。口に含むと最初は緑茶の深い味わいが広がり、ゆっくりとやわらかい甘さが追いかけてきます。控えめなレモンの香りは瀬戸内の風景をイメージさせ、ほんのりとした清涼感を残します」

これまでお茶に親しむ機会がなかった若い世代にも楽しんでもらえるよう、金平糖でほのかな甘みや香りを感じられる『星の甘つゆ茶』。
なにより大切なのはお茶に親しむこと。
まずは手軽に、そして心に余裕があるときには、ゆっくりと急須で淹れてみてはいかがでしょうか。
「どのように楽しむかはお客様次第です。ご自身のお茶のスタイルを、少しずつ育てていただけたら嬉しいですね」
今回ご紹介する『星の甘つゆ茶』は、パッケージにも注目です。
ガラスの小瓶に見える緑茶の茶葉とレモン色に光る金平糖。そして、尾道の象徴でもある千光寺山の名勝「鼓岩(通称:ポンポン岩)」の上で、ゆったりとお茶を淹れる猫のキャラクターも目を惹きます。
その猫の名は「瀬戸 茶々丸(せと ちゃちゃまる)」。
瀬戸内ブルーの瞳を持つお茶づくり名人で、「このお茶、ぶちうまいけぇ、飲んでみんさい。えぇお茶は、心をまぁるくするんよ」が口癖だとか。
猫のまち尾道にふさわしい茶々丸のかわいらしさに、魅了される人も多いはずです。

では、野村さん直伝、『星の甘つゆ茶』のおいしい淹れ方(湯呑み2つ分)について、ご紹介します。
1、お湯を沸かす。
※軟水がおすすめ
※水道水は沸騰後1〜2分蓋を開けてカルキを飛ばす
2、湯呑みに金平糖を1〜2個入れる。
※甘さを実感したい場合は2個
3、茶こし付きの急須に茶葉5gを入れる。
4、90℃まで冷ましたお湯を急須に注ぎ、30秒蒸らす。
※揺らさず、じっくりと待つ
5、湯呑みに最後の一滴まで注ぎ切る。
※3番煎じまで楽しめる

この手順で、私も急須を使いお茶を淹れてみます。
30秒待ってから丁寧に湯呑みにお茶を注ぐと、金平糖がふわっと浮かび、次第に溶けていきます。その様子は、まるで流れ星が夜空に消えていくよう。金平糖が湯呑の中で踊る様子が乙女心をくすぐって、ふふっと楽しい気持ちになります。
口に含むと、じんわりと広がる濃厚な香りと上品ですっきりとした旨味。
渋みや苦みはほとんど無く、口当たりの良いまろやかさとほんのり甘い後味が、とても飲みやすいです。一緒にいただいた塩味の効いたおせんべいとの相性も抜群で、いつもより上品な味わいに感じるのが不思議です。
さらに飲み進めていくと、金平糖が徐々に溶け甘くまろやかな飲み心地になり、お茶の表情がまあるく変化していきます。
飲み切る直前、ふいに溶けた金平糖のレモンの香りがフワッと広がり、アクセントに。
最後は口の中でカリっと甘く砕けて消えていきます。
心もお腹も温まり、ふと子供の頃縁日で買ってもらった色とりどりの金平糖の甘さを思いだして、ちょっと懐かしい気持ちに。
気づけばもう一杯おかわりしていました。

お湯を沸かし急須で淹れる。この一連の動作が、『星の甘つゆ茶』の魅力を引き立てているように感じます。お茶でこれほどの幸福感を得られるとは。斬新でありながらも、お茶文化の奥深さを感じさせてくれる、まさに逸品です。
「日本に根付くお茶文化を、一人でも多くの方に知っていただきたいんです。その裾野を少しずつでも広げていくことが私の役割なのかもしれません。お茶を楽しむことは、心の豊かさにつながります。『星の甘つゆ茶』を通じて、穏やかなひとときを過ごしていただきたいですね」

『星の甘つゆ茶』は手のひらサイズで、尾道観光のお土産にもぴったりです。
自分用にはもちろん、大切な人への贈り物にもおすすめ。尾道から始まる新たなお茶の物語。皆さんもぜひ手に取ってみてください。
現在、『星の甘つゆ茶』は公式通販サイトで販売中です。新商品のためこれから販売店を拡大していく予定です。