
【尾道かりんとう】尾道土産におすすめ!地元民も愛するおやつ
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年間100万個以上を売り上げ、広島県のスイーツ界を牽引する『瀬戸田レモンケーキ 島ごころ』。
香り豊かなレモンの皮がふんだんに練り込まれたしっとり濃厚な絶品レモンケーキは、今や広島のみならず、全国のファンを魅了して止みません。
その『瀬戸田レモンケーキ 島ごころ』を作っているのは、しまなみ海道沿いの尾道市瀬戸田町(生口島)に本店を構える「株式会社 島ごころ」。
2008年、島に店を構えて以来、一貫して「瀬戸田町をもっと誇れる島にしたい」という願いのもと、レモンを使用したスイーツ作りに邁進している会社です。
お話を伺ったのは、「株式会社 島ごころ」の奥本 寿華(おくもと よしか)さん。
自らレモン柄の衣装を身に纏い、パティシエであるご主人の奥本 隆三(おくもと りゅうぞう)さんを広報や経営面からサポートしています。
「お客様からのお喜びの言葉を聞くために、私たちは日々お菓子作りを続けているんです」
そう話す奥本さんの表情からは、ご主人の故郷である瀬戸田町とレモンケーキへの深い愛情が伝わってきます。
瀬戸田町は、国内でもいち早くレモン栽培に着手した「国産レモン発祥の地」であり、その生産量は日本一を誇ります。
瀬戸内の温暖な気候に恵まれたこの島で育つ瀬戸田レモンは、糖度と酸味のバランスが取れ、皮が薄く柔らかいのが特徴。さらに、防腐剤やワックスを使用せずに栽培するため皮ごと食べることができ、料理への用途を広げています。
「私たちが作っているレモンケーキは、“レモンの香り”が最大の特徴なんです。そのため、香りの成分であるリモネンを含む皮を手作業で丁寧に切り取っていくところから、ケーキ作りをスタートしています」
レモンピールとも呼ばれるこの皮は、細かくカットしアク取りの処理が行われた後、砂糖とともに炊き上げられジャムに。そのジャムを国産最高級の小麦粉や蜂蜜、バターなどと一緒にしっかりと混ぜ合わせることで生地が仕立てられます。
「この『乳化』という作業が、ケーキの味の均一感や、しっとりとした食感を生み出すポイントとなります。季節や気候による温度や湿度の変化に合わせ、生地の具合を見極めながら乳化を進めていくのも肝心です」と、奥本さんは説明します。
その後、30分かけてオーブンでゆっくりと焼き上げられたケーキは、レモンの爽やかな香りと旨みを感じる逸品に。
「しっとりとした口当たりのレモンケーキですが、焼き立ては、外はサクッと中はふわっとした食感を楽しめます。本店でのみご提供している焼き立てのレモンケーキは、観光で瀬戸田を訪れたお客様にも大変喜んでいただいています」
そう話す奥本さんは、兵庫県のご出身。
ご主人とは大学生の頃に神戸で知り合い、その後結婚されたそうです。
小学生の頃からお菓子作りに興味を持っていたご主人は、高校卒業後に製菓専門学校で学んだ後、修行のため神戸の老舗洋菓子店で働き、寝る時間もままならないほどの激務をこなしていたそうです。
一方、奥本さんは大学卒業後、大手スポーツメーカーに勤務し、商品開発を担当。その後、出産を控え産休に入った奥本さんは、仕事復帰の時を見据え、時間があるときにはマーケティングの勉強に力を注いでいたといいます。
「ただ、夫の状況を見るにつれ、独立を考えるようになったんです。私も当初は職場復帰を考えていましたが、結果的には退職を決意しました。仕事の代わりは誰かに任せられても、特に妻の代わりは誰にも任せられないですからね」と笑います。
間もなく、奥本さんは生まれ育った兵庫県を離れ、8年間の修行を終えたご主人とともに瀬戸田町に移ります。そして、2008年に洋菓子店「パティスリーオクモト」をオープン。
ロールケーキやショートケーキを販売する傍ら、島のレモンを活かしたスイーツ作りにも専念したそうです。
「レモンケーキが完成するまでには、マカロンやフルーツケーキ、クッキーなど、いろいろと迷走することもありました。ですがよくよく考えてみれば、その当時すでに多くのお菓子屋さんが手掛けていた、レモンの形をしたレモンケーキが一番わかりやすく、多くの方に親しまれていることに改めて気付いたんです。そこで、他店とは違う私たち独自のレモンケーキを作ろうと、開発に取り掛かりました」
従来のレモンケーキといえば、表面にホワイトチョコレートをコーティングしているものが多く出回るなか、ご主人がこだわったのは、瀬戸田レモンの特徴を最大限に活かすこと。そのため、風味の強いホワイトチョコレートは使わず、生地にレモンピールをたっぷり練り込むことで、「香り」というオリジナリティを実現しました。
さらにこだわったのは、レモンケーキを年間を通じて販売すること。ただ、収穫が冬に限定される露地栽培のレモンのみを使用する場合、その実現はかなり難しかったといいます。
「そこで、夏場はハウス栽培のレモンを使用したんです。もちろん、露地栽培のレモンに比べてコストはかかりますが、レモンケーキを一年中お届けすることも私たちの目標でしたので、そこは妥協しませんでした。おかげで、季節問わずに楽しめるレモンケーキとして、より多くのお客様に手に取っていただけたと感じています」
現在では生地に練り込むレモンジャムを製造する材料メーカーが増え、季節に関係なくレモンケーキを楽しめるようになりましたが、それも「島ごころ」が「周年供給」を目指して行った先駆的な取り組みがあったからこそだといえるでしょう。
その後、奥本夫妻は「瀬戸田を想う心」を大切にしたいと、2016年に社名を「島ごころ」に変更。『瀬戸田レモンケーキ 島ごころ』を通し、たくさんの人々に笑顔を届け続けています。
さて、数あるレモンケーキのなか、『瀬戸田レモンケーキ 島ごころ』の特徴は、表面にホワイトチョコレートがコーティングされてなく、レモン本来の香りや旨みをダイレクトに感じられること。形は似ていても全く別の味わいを楽しめるスイーツです。
私もこれまでに何度もいただいている『瀬戸田レモンケーキ 島ごころ』ですが、今回改めてじっくりといただいてみます。
まず、袋からケーキを取り出し手に取ると、そのずっしりとした重さに、濃厚な生地であることを実感します。ケーキからは甘い香りとレモンの爽やかな香りが漂います。
続いて、レモンケーキを半分に割ると、生地の中にはたくさんのレモンピール。口に含むと、やさしい甘さとともにレモンの香りがふわっと広がります。
瀬戸田レモンの美味しさをぎゅっと詰め込んだ香り高いケーキ生地は、しっとりとした食感も相まってとてもリッチな味わい。
かといって重たくもなく、口の中でほろほろとほどけてあっという間になくなってしまいました。
たっぷり練り込まれたレモンピールを噛むと、フレッシュな香りが鼻を抜けていき、良い感じで味と食感のアクセントになっています。
最後はレモンのほろ苦さがふわっと残って後味はさっぱり、すぐに二つ目が食べたくなる、クセになる絶品の美味しさです。
ケーキを食べながら、まるでレモンそのものを味わっているかのような感覚になるのは、紛れもなく、レモンそのものが良質であることの証です。
『瀬戸田レモンケーキ 島ごころ』は、レモン発祥の地、瀬戸田だからこそ生まれたスイーツだと実感します。
さらに、奥本さんおすすめの、オーブントースターで2分加熱する食べ方も試してみます。こうすることで生地内のバターがやわらかくなり、ケーキの風味が増すそうです。熱している間から、甘い香りが漂います。では、初体験のこちらもさっそく。
表面はサクッと香ばしく、中はふんわりふわふわの軽いくちどけがたまらなく美味しいです。
温まったことで芳醇なバターの香りが引き立ち、レモンピールの爽やかな香りと合わさって相性は抜群。それぞれの味わいと風味が美味しさをさらに引き立ててくれています。
また、温めたときの方がレモンピールのほろ苦さがよりしっかりと感じられ、ちょっと大人な味わいに。
おすすめされるのも納得の一味違う美味しさを楽しめる食べ方でした。
いつも普通に食べている方、私からもおすすめします。
奥本さんいわく、レモンケーキに合わせる飲み物は、香りやフレーバーなどがそれほど強くない紅茶が良いとか。そうすることで、レモンケーキの香りや味わいがより鮮明になるそうです。
皆さんもぜひお試しください。
「ありがたいことに、本店や直営店だけではなく、インターネットからご注文くださるお客様も年々増えています。『感動しました!』というお声もたくさんいただき、とても励みになっています。
今後も、より多くの方に『瀬戸田レモンケーキ 島ごころ』を召し上がっていただき、おいしさを知っていただければと思っています。そのお客様たちとのつながりをより深め、長く親しんでもらえたら嬉しいです。そしてなにより、『瀬戸田レモンケーキ 島ごころ』を通じて瀬戸田を盛り上げ、もっと誇れる島にしたい。そう願っています」
現在、『瀬戸田レモンケーキ 島ごころ』は通販サイト Amazon、楽天市場、公式ホームページで購入できます。また、下記の店舗で販売中です。