全国にファンを持つ有名レモンケーキ!「せとのかレモンケーキ」
今回紹介するのは、全国にファンを持つ有名なレモンケーキです。
広島に観光で訪れたことがある人はご存知かと思いますが、広島のお土産屋さんにはさまざまな種類のレモンケーキが所狭しと並んでいます。
広島県は国産レモンの生産量が日本一、実に国内生産量の50%以上を占めます。
中でも瀬戸内海にある尾道市の生口島で採れる「瀬戸田レモン」は、国産レモンの30%近くを誇ります。
そんなレモン生産量日本一の広島県のレモンケーキの中で、国内外のコンクールで数々の受賞歴を持つパティシエが作る有名なレモンケーキがあるんです。それが福山市にあるドルセ洋菓子店のシェフパティシエ磯辺和孝さんが作る『せとのかレモンケーキ』です。
『せとのかレモンケーキ』は先代である磯辺さんのお父様が考案したレモンケーキに、磯辺さんが培ったエッセンスを加え、今なお進化を続けるドルセの看板商品です。
磯辺さんとはどんな方でどんなエッセンスを加えたのか気になりますよね。
ドルセ洋菓子店のシェフパティシエ磯辺和孝さんと、彼が作る『せとのかレモンケーキ』について紹介していていきます。
海外コンテストで優勝!渡仏後3年で世界へと上り詰めた努力の人
ドルセ洋菓子店は1977年に磯辺さんのお父様が創業されました。
当初から素材にこだわるちょっとおしゃれな洋菓子店として地元の方に愛されてきました。
息子であるシェフパティシエの磯辺さんは子どもの頃はお店を継ぐつもりはなかったそうです。
しかしフランスのデザインや建築に強い憧れを抱いていた磯辺さんはお父様の「パティシエになればフランスに行けるよ」という一言でパティシエになることを決意。
“やるからにはトップを目指そう”という想いとともに東京広尾にあった伝説の洋菓子店「クレモン・フェラン」で修行。さらに進化を遂げるため、憧れの地であったフランスに単身渡ります。
負けず嫌い精神で誰よりも朝早く仕事をし、自身の実力をめきめき発揮し周りを認めさせていった磯辺さん。
1年半後にはなんとベルギーのパティスリーから引き抜きがあり、世界大会に出るような大きなお店に入れるキッカケを得ます。
さまざまなコンクールに出させてもらえるようになった時、ベルギーの菓子コンクールの中でも有名な「マンダリンナポレオンコンクール」に出場、チョコレートの本場ベルギーのパティシエたちを差し置いて磯辺さんが優勝したのです!
それがキッカケとなり職場でもトップであるシェフパティシエの地位を確立、世界大会にも出場されました。
渡仏からたった3年という短い間に努力と実力で上り詰めた磯辺さん。日本はもちろん、世界中の有名店から引き抜きの話が来たそうです。
そんな中、お父様からドルセ洋菓子店の経営が芳しくないため手伝ってほしいという話が出ます。世界か、地元か。悩みぬいたのちに地元に帰ることを決意。
帰国後、ドルセ洋菓子店のシェフパティシエとして就任されたのでした。
飽くなきこだわり!有名レモンケーキに昇華させた高い技術力
磯辺さんの帰国後、話題性による一時的な人気の後に訪れたのはまさかのお客様離れ…。
世界まで行った自分の味が地元で受け入れられず苦難が続きます。
そんな時ふと「父の味は受け入れられていた。では父の配合をベースに自分の持つ味覚・センス・技術を足してみるのはどうだろう」と思いつき行動に移したところ、少しずつお客様が戻ってきたそうです。
創業当初からの看板商品であるレモンケーキも配合をお父様の物から変えず、材料・製造方法に着目。レモンケーキのメインであるレモンを瀬戸内産レモンに限定し、これまですりおろした皮と香料で味をつけていたところを自家製レモンピールとレモン果汁に変更しました。
この自家製レモンピールも加工方法、酸味、味にこだわり、皮の渋みや苦みが出ないように、かといって砂糖が多くて甘くなりすぎないように、そして煮詰めすぎて食感が柔らかくなりすぎないようになど、何回も試作しドルセ洋菓子店のレモンケーキに一番合うものを作られています。
はちみつも一般的なはちみつを使うのではなく、地元のものを使いたいと考えていたところ福山市のさらに北、神石高原町で初めて養蜂を始めた方と偶然出会います。
はちみつ単体で食べるとクセがあるこのはちみつですが、レモンケーキに混ぜ込むと見事にマッチ!しっとり感が増し、はちみつの味も感じられる、より深みを増したレモンケーキに変身を遂げたそうです。
さらに磯辺さんのパティシエとしての腕が鳴ります!
プロの世界で学んできた卵の立て方、生地の混ぜ方一つ一つを細かくレモンケーキ製造スタッフに指導。そして各工程に比準を決め、どれだけ立てたか、どれだけ混ぜたか、誰が作っても同じものができるように毎回きちんとその比準通りになっているか計測されているそうです。
シンプルな材料のため、もし他店と同じ配合だったとしても、これらの技術や細かいポイントにより店によって全然違う味になるそうで、徹底的にこだわる様はまさに世界レベルの技術を感じますよね!
磯辺さんの鋭敏な味覚と高い技術が加わったことで、全国にファンを持つ有名なレモンケーキに変貌を遂げたのでした。
シンプルなお菓子だからこそ素材と鮮度、製法にこだわり、そしてさらに良くするために定期的に見直し、よりよい素材を取り入れ、常に進化を遂げているのがドルセ洋菓子店さんのレモンケーキなんです。
特注チョコレートとクリーミーに変化するスポンジ!「せとのかレモンケーキ」
ではシェフパティシエの作るレモンケーキがどんなものなのかワクワクしながら開封していきます!
まず袋を開けた瞬間レモンの香りが広がります!
このレモンの香り、酸味をしっかり感じられるような香りです。
そしてまず皆さんにぜひやってみてもらいたいのが、周りのチョコレートだけで食べること。このチョコレートがまたとっても美味しいんですよ♡
実はチョコレートとレモンの酸は相容れない存在。酸が強すぎるとチョコレートとして使えなくなってしまうそうなんです。
しかしシェフパティシエに妥協の二文字はありません。
専門メーカーさんとともに、チョコレートでありながらレモンの酸味も感じられるギリギリの範囲を攻めて作ったドルセ洋菓子店の特注チョコレートなんですよ♪
チョコレートを堪能したのでケーキ部分を頂きます。
うわ~!これはまた今までに食べたことのない食感と香り!
生地がめちゃくちゃ滑らかなんです!!溶けてなくなるというよりは、口の中でスポンジ生地がクリームのように変化していくような感じ!
何このしっとり滑らかさ!この食感はすごいです!!初体験!これが世界を知るトップの技術か~~!
しかもそのクリームの中からつぶつぶっと出てくるレモンピールが食感にさらなる変化をもたらしてくれるので一口で何度も楽しいです!不思議~♪
もちろん美味しいのは食感だけではありません!
口の中にぶわぁッと広がるレモンの香り。
そして生地の変化とともに現れるはちみつの味と香り。
たった一口で生地も香りも味もこんなにも変化を遂げるとは最高峰のなせる業ですよね!
まさにこれはレモンケーキの進化系ではないでしょうか。
この味の変化とクリームに変わる食感はほんと感動するので是非体験してもらいたいです!
全国のファンから愛される有名レモンケーキの理由、なるほど納得です。
現在、『せとのかレモンケーキ』は通販サイト Amazon、ギフトモール、あみゃーもんの他、ドルセさん全店(本店・南蔵王店・フジグラン神辺店・さんすて福山店)、福山サービスエリアなどで購入できます。