備後地域で愛される逸品を知る。

2023.10.10 2023/12/11

【海苔師の生のり佃煮 極】お取り寄せで人気!高級佃煮

海苔師が作った高級佃煮「海苔師の生のり佃煮 極」

皆さん、「海苔師(のりし)」という言葉をご存知でしょうか?
これは、海苔を養殖して収穫し、皆さんがよく目にする乾燥した1枚の海苔に仕上げるまでの作業を一貫して行う職人のこと。
今回は、この「海苔師」が作った高級佃煮、『海苔師の生のり佃煮 極』をご紹介します。

訪れたのは、広島県福山市内の内海町田島(うつみちょうたしま)。
福山市南端の半島から「内海大橋」で繋がる漁業が盛んな島です。全国的にも有名な観光地「鞆の浦」にも程近く、穏やかな瀬戸内の海を満喫できる風光明媚なスポットも点在しています。

福山市内海町田島の海岸の写真
マルコ水産さんがある内海町田島の海岸

さて、『海苔師の生のり佃煮 極』を手掛けているのは、この島で60年もの間、海苔の養殖を行っている「マルコ水産有限会社」さん。
10年程前に完成したこの商品は、地元はもとより全国各地からお取り寄せが絶えない一度食べたらもう一度食べたくなる、リピーター続出の高級佃煮です。

親子3代に渡って受け継がれてきた海苔養殖と、海苔を使った商品作りについて、2代目海苔師であり代表の兼田敏信(かねだとしのぶ)さん、息子の3代目兼田寿敏(かねだひさとし)さん、兼田純次(かねだじゅんじ)さんご兄弟にお話を伺いました。

3人の写真
左から兼田純次さん、敏信さん、寿敏さん

見た目ではない、本当においしい海苔を消費者に届けたい

海苔といえば、東京の浅草や佐賀の有明を思い浮かべる方も多いと思いますが、ここ内海で養殖が始まったのはいつ頃からなのでしょうか?

「明治の頃から、この近くの芦田川河口の「水呑町(みのみちょう)」で海苔漁が盛んに行われていました。その品質は全国的にも高く評価されていたそうです」と敏信さん。

昭和に入り、それまで明らかになっていなかった海苔の生態が徐々にわかり始めたことで、養殖の技術も進歩していきます。そのおかげで、川の河口でしかできないと言われていた漁場が海へと広がります。
そして、先代である敏信さんのお父様が、知り合いの勧めで海苔の養殖を始めたのが、昭和20年代。それ以降、多くの内海の漁師たちも携わるようになり、収入の柱となっていったそうです。

陸(おか)で胞子(たね)を作り、10月初旬頃に海水温を見極めながら海に放ち、じっくりと手間暇かけて育てていく。養殖は自然の影響を受けやすい、気苦労の絶えない仕事だと言えます。

二人で種付けをしている写真
取材に伺ったのは10月初旬
ちょうど海苔の種付けの真っ最中でした
水槽をならす男性の写真
種付けした網を別の水槽に移して種を定着させます

「昭和40年代頃までは、海苔といえば高級品でした。パン1個の値段と海苔1枚の仕入れ値がほぼ変わらなかった時代です。ですがそこから、時代の変化と共に海苔の需要が減り、同時に価格が下がり始めました。そのせいで生産者が激減したんです。
実は海苔というのは、生産者ではなく買取業者によってその価格が決められるんです」

そもそも、皆さんの食卓にのぼる海苔は、生産者ではなく加工業者の手によって作られています。一般的には、養殖を行っている生産者自らが商品加工まで携わっている、と思われがちですが、実は生産者が行っているのは海苔の乾燥まで。味付けをしたり、カットしたり、佃煮のような商品を作るのは、その後買取業者から海苔を仕入れた加工業者が行っています。
今現在でも、養殖された海苔の大半は買取業者によって価格が決められ、加工業者の手に渡っています。

そして、その価格を決める一番の要素はほぼ「見た目」なんだとか。「漆黒」でかつ「艶」があるかどうかが判断の基準となり、味は二の次にされてしまうことも往々にしてあるそうです。

焼海苔の写真
確かにつやつやの海苔って美味しそうに見えますよね

おいしい海苔は、見た目で判断できるものではないんです。例えば、この『海苔師の生のり佃煮 極』に使用している、一番摘みの柔らかくて旨みの濃い海苔は、そもそも水分量が多くて乾燥が難しく艶が出にくい。なので、一枚の海苔として出荷した場合、見た目で安く評価されることもあるんです。でも、おいしさという意味では、これに勝るものはありません。つまり、おいしい海苔でも市場に出ると、本来評価されるべき味が見落とされてしまう。海苔師にすれば、歯がゆいことです」

自分たちの手で丹精込めて育てた海苔を適正な価格で販売したい。なにより、おいしさをそのまま消費者に届けたい
海苔師だからこその想いが、養殖から商品加工までを一貫して行う「6次産業化」へ踏み出す原動力となります。

※農林漁業者(1次産業)が、加工や商品化を行い販売に取り組むことで商品の価値を高め、所得の向上を目指す取り組み

一番摘み生海苔のみを使った高級佃煮「海苔師の生のり佃煮 極」

約30年前から、海苔の加工を手掛けるようになったマルコ水産。
当初は外注先に加工をお願いしていたそうですが、おいしい海苔をできるだけ早く食卓に届けたいと自社で加工まで行うことを決意し、機械導入に踏み切ります。

海苔の加工をする大型機械の写真
おいしい海苔づくりを支える大型機械
その日の気候や温度の違いで微妙な調整をしているんだとか

「実は生産者自らが加工して商品まで作る、6次産業化を実現している会社は、日本でもほとんどありません。でも、海苔のおいしさを一番わかっているのは、私たち海苔師。これまでの生産や販売のあり方、おいしい海苔を食べてもらいたいという気持ちなど、色んな想いでやってきましたから、『このまま終わるわけにはいかない』と思ったんです」

海苔のおいしさ、品質の良さをそのまま届けたい。その想いで商品を作り続けていましたが、長く商品化に踏み切れなかったものがあったそうです。
それが、一番摘みの生海苔のみを使った高級佃煮。

『海苔師の生のり佃煮 極』の商品写真
「一番摘み」で「生海苔のみ」!?
なんて贅沢な佃煮…

そもそも佃煮というものは、海苔の中でも裁断して残った切れ端や、品質としてランクが低いものを使用するのが一般的なんだそう。最も柔らかく旨味が凝縮された一番摘みを使用するなど、業界ではあり得ないことだと言います。

「しかも、生海苔は痛みやすいという特徴もありますので、商品化は難しいと思われていたんです。でも、これこそが私たち海苔師のやるべきことだと。そこで、料理人だった純次に託すことにしました」と、敏信さん。

取材に答える兼田敏信さんの写真
海苔のことを知り尽くしている海苔師だからこそ出来た商品なんですね

実は純次さん、家業に携わる前は、和食の料理人として修行を積んだ経験があるとのことで、その腕を見込んだ父・敏信さんからのたっての頼みでした。

純次さんは話します。
「完成まで心に決めていたのは、素材の良さをそのまま活かすということのみ。最高の海苔なので、厳選した調味料を合わせれば、絶品の佃煮ができるのはわかっていましたから。
味付けはできるだけシンプルに、海苔の味を引き立てるよう最小限の調味料だけ。香川県の和三盆、小豆島の本醸造しょうゆ、鞆の浦の保命酒みりん、それからお酒の香りが強く出ない清酒。旨みを出すためのダシは全く使用していません。もちろん添加物も。
そして完成したのが一番摘みの生海苔のみを使った高級佃煮『海苔師の生のり佃煮 極』です。
日本中どこを探しても、これを上回るものはないと言い切れます」

発売して程なくこの商品に注目したのが、全国各地の名産品を知り尽くしている某大手百貨店のバイヤー。現在もカタログ通販の目玉商品として取り上げられています。また、その数年後には地元福山市のブランド商品にも認定され、名実ともに地域を代表する商品となりました。

そのままがうまい!海苔の味を知る海苔師が手掛ける究極の逸品

では、私も高級佃煮『海苔師の生のり佃煮 極』をいただいてみることに。

白いお皿に入れた『海苔師の生のり佃煮 極』の写真
フタを開けた瞬間海苔のいい香りが!
光にあてるとしっかりとした海苔の繊維が見えます

蓋を開けてまず驚くのが、その色がうっすら緑がかっていること。
一番摘みの新芽を海から水揚げし、きれいに洗浄したものをそのまま加工していることが一目瞭然。素材の新鮮さが伝わります。
箸で掬い上げると、海苔自体の長さがあり、これも一番摘みならでは。

箸でつまんだ『海苔師の生のり佃煮 極』の写真
普段食べている佃煮はもっとペースト状なのですが、これは全然違います!

そしてひとくち。
繊維が細かく滑らかで、口の中にスッと解けていくような感覚で、しかも柔らかいのでツルッと飲み込むことができます。
味は、とにかく海苔の旨みが濃い。それを最大限引き出すために、厳選された調味料がきっちりと脇役としての役目を果たしています。シンプルな味付けにこだわった理由に納得です。
さらに、飲み込んだ後の余韻が圧倒的。口の中に海苔の旨味と甘味が心地よく続きます。

佃煮なのに、佃煮以上の品質を実感できる高級佃煮。
ぜひ、まずはそのまま味わって、おいしさをダイレクトに感じていただきたいです。

もちろん、熱々のご飯と一緒にいただいても最高。また、和物の味付けに使ったり、海の幸どうし、刺身の醤油代わりにというのもお勧めです。

あつあつのご飯にたっぷりのせた『海苔師の生のり佃煮 極』の写真
ご飯がとまらない!
食事の美味しさを何倍にも高めてくれます

さて、『海苔師の生のり佃煮 極』を味わったお客様からは感想も多く届くそうです。中には、「おいしかったです」、「こんなおいしい佃煮を作ってくれてありがとう」と伝えるために、わざわざ電話や手紙をくださる方もいるとか。

「やっぱり嬉しいですし励みになります。他にも、この佃煮を求めてデパートを探し歩いたというお客様もいました。皆さん、一度食べたら二度三度とリピートしてくださる方が多いんです。ですが、この海苔養殖、いつまで続けられるかわからない状況なんです」と寿敏さん。

寿敏さんはこうも話します。
「温暖化だけではなく、問題となっている要因は他にもあります。ですがこの先、代々受け継がれてきた養殖の技術が途絶えてしまったら、きっと取り返しがつかないことになります。
とにかく今は、私たちができることを精一杯やるだけ。例えば、お客様に実際に漁場を見ていただき、マルコ水産のファンになっていただくこともその一つです。
日本の食文化に長く根付いている海苔のことをもっと知ってもらう、海苔のおいしさがわかる方を増やしていく。そうやって海苔業界の底上げをしていかなければと思っています」

マルコ水産の直営店の写真
マルコ水産さんの取り組みは業界内でも注目されています

海苔師としての誇りと、技術伝承という使命、そして海苔のおいしさを伝えたいという強い想い。それら全てが、『海苔師の生のり佃煮 極』には凝縮されています。
海苔師自らが手掛けるからこそ生まれた究極の逸品、皆さんもぜひ味わってみてください。

現在『海苔師の生のり佃煮 極』は通販サイト Amazon、楽天市場(ふるさと納税)、ポケマルの他、公式ホームページや下記の店舗で購入できます。

  • 広島県:マルコ水産、ひろしま夢プラザ、広島駅ekie、ナチュラルマーケットIKO(いこう)、天満屋福山店、FUKUYAMA ふくふく市
  • 東京都:ひろしまブランドショップ TAU、AKOMEYA TOKYO 全店舗、グランドフードホール全店舗、DEAN & DELUCA一部店舗

お店の紹介

マルコ水産 有限会社
住所:〒722-2631 広島県福山市内海町イ1428-128
電話番号:084-986-2418

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