備後地域で愛される逸品を知る。

2023.02.24 2024/04/11

無添加ポン酢【はっさく島ポン酢】体にやさしくて美味しい!

尾道市因島発祥の“はっさく”を使ったポン酢

皆さんポン酢はお好きですか?
お鍋に炒め物、和え物など意外と多くの料理に活用できるポン酢。お酢特有の酸味と醤油、柑橘の味が合わさって作られるポン酢は今や各家庭になくてはならない調味料の一つと言っても過言ではないですよね。
そんなポン酢は柑橘を使うことから、柑橘がよく実る地域ではご当地のポン酢も多く作られています。
尾道も言わずとしれた柑橘の産地で、特に“はっさく”は尾道市因島が発祥とされ、この因島産の“はっさく”を使った尾道らしいポン酢が造られていると聞いて取材に行ってきました!

はっさくがたわわになった木の写真
はっさくは12月~2月にかけて収穫のピークを迎えます

そのお店さんは「杉田与次兵衛(すぎたよじべえ)商店」さん。
なんと尾道で139年もの間お酢を作り続けてきた、尾道で2番目に古いお酢屋さんなんですよ!
140年近く続く杉田与次兵衛商店さんならではの体にやさしいお酢と、尾道発祥の柑橘“はっさく”が折りなすポン酢が一体どんなものなのか、ご紹介していきます。

杉田与次兵衛商店の外観写真
140年近い歴史をほこる杉田与次兵衛商店さんに突撃です!

無添加で安心安全なお酢で造られた「はっさく島ポン酢」

尾道市は広島県南東部に位置する港町で、室町時代から商都として発展してきました。
発酵に良いとされる中硬水の水質と温暖な気候により、古くからお酢づくりが盛んな街だったそうです。江戸時代には北前船の寄港地であったことから日本中に尾道で作られたお酢が届けられ、大正時代には全国トップクラスの生産量だったそうです。

尾道水道の景色の写真
江戸時代、北前船を通じて尾道のお酢が全国に運ばれていきました

尾道市内に多く点在していたお酢の醸造所も時代の流れとともに、ひとつまたひとつと減り、今では杉田与次兵衛商店さんともう一件だけになってしまいました。

杉田与次兵衛商店さんで創業からこれまで139年間つくられてきたお酢。
日本古来から伝わる醸造法を守りながら、米本来の旨味とまろやかな高品質のお酢を作られ、数十年前からは時代のニーズに合わせ調味酢の開発や、添加物や化学ダシは使わない、無添加で安心安全な商品開発をされてきました。

巨大なタンクの中でお酢が熟成されている様子の写真
杉田与次兵衛商店さんのお酢は
じっくり時間をかけて熟成されます

そんな時、お付き合いのあった飲食店の方から「尾道市因島発祥のはっさくをもっと取り上げたい。ポン酢なんか作れないかな?ぜひ協力してほしい」という提案を受けられました。

はっさくは柑橘の中でも香りが少ない種類。そこをどうするのか。
ポン酢は色を薄くするために薄口醬油を使われることが多いが、薄口醤油は塩分が高く添加物も気になる。はっさくを多く入れすぎると独特の苦みがきつくなるしコストも上がる。どれぐらい入れるのが一番適切なのか。

これらの課題を一つ一つ解決しながら生み出されたのが杉田与次兵衛商店さんの無添加ポン酢『はっさく島ポン酢』なんです。

すべて本物の材料を使用!香りがきつくないポン酢

はっさくは瀬戸内海に浮かぶ島、因島のお寺の境内で偶然見つかった尾道発祥の柑橘です。
ソフトボール大の大きさで、柑橘には珍しいサックリとした食感が楽しめます。香りは少なめで、程よい甘みと酸味と苦みが混在する特徴的な味をしています。

はっさくが並べられた写真
上品な美味しさとクセになる食感
一度食べるとなかなか止まりません

昔から調味酢を作るのにダイダイなどを取り扱っていた杉田与次兵衛商店さんにとっては、新しく仲間に入ったはっさくの扱いもお手の物。昔ながらの搾汁機(さくじゅうき)をはっさくの苦みがあまりでないように上手に調整しながら一つ一つ丁寧に絞り、すぐに冷凍することで、因島のはっさくそのものの美味しさを閉じ込め一年を通して安定した供給ができるようにしました。

しかし、商品開発をするにあたってまず直面したのが香りの少なさ。
これまで市場に出回っているポン酢と言えば柑橘の香りが引きたつものが多く、そういった面でははっさくは向かなかったのです。しかし、商品開発担当の滝澤さんの想いは違いました。
実は滝澤さん、この商品開発をする前までポン酢の前面にくる柑橘の香りが食材の味をかき消しているように思えてあまり好きではなかったそうなんです。
そこで滝澤さんは香りの強いダイダイなどの柑橘を足してポン酢らしさを出すのではなく、あえてはっさくだけを使い、“柑橘の香りがきつくないポン酢”にされました。

次に味のベースとなる醤油。こちらも市場に合わせるとなると醤油を薄い色に加工している薄口醤油を使うのがベターでしたが、杉田与次兵衛商店さんが大事にしているのは“安心で安全な商品の提供”。そのため色にこだわるのを止め、醤油本来の黒さがあり大豆そのままの味が楽しめる無添加の丸大豆醤油を選択されたのでした。

代表取締役の滝澤さんが笑顔でインタビューに答えている様子の写真
代表取締役の滝澤さん
はっさく島ポン酢の美味しさの秘密を語ってくれました

そのほかにも出汁は本物のかつおと昆布からとったもの、お砂糖に本みりんとお客様が原材料を見た時に違和感を感じない“すべて本物”の材料のみにこだわり、そこに140年近い歴史ある杉田与次兵衛さんのお酢を組み合わせて出来上がったのが無添加ポン酢『はっさく島ポン酢』だったのです!
ポン酢の提案をした飲食店さんは、香りの少なさ・色の濃さに「思っていたものと違う!」と憤りを感じられていたそうですが、いざ試食してみると一瞬でその美味しさに納得され喜ばれたというこぼれ話もあるこのポン酢。

実際どんな味なのか楽しみですね!
続いて実食レポートです。

無添加だから子供も安心して食べられる!「はっさく島ポン酢」

今回実食するにあたって、おすすめの食べ方を聞いてみたところ、オススメは豚肉!ということでしたので、メニューは豚肉と白菜の蒸ししゃぶに決定♪

まずお皿に『はっさく島ポン酢』を出してみます。
確かによくあるポン酢に比べると色が濃く、醤油に近い色をしています。
香りはほのかに香るはっさくの香りとさっぱりした酢の香り、そしてお出汁のいい香りがします!ツンと鼻を刺すような柑橘や酢の香りはせず、ずっと嗅いでられるいい匂いです。

お皿に入れたポン酢の写真
普段使っているポン酢と比べると
味も香りもぜんぜんちがいます!

そのまま少し舐めてみると、ふわっとはっさくの甘みが広がります。
ポン酢らしい酸味がありながらキツくなく、はっさくの旨味と甘みが良いバランス!
あとから顔を出すはっさく特有の苦みとかつお出汁が奥行きを与えていてとっても美味しいです!

実はこのポン酢、水は使わずはっさくの果汁だけで濃度を調整されているんですよ!
酸味も製造時にはっさくの酸味を一回一回測り、それに合わせたお酢の量の調整をされています。このお酢もはっさく果汁の使用量を増やすために濃度の高いものを使うという徹底ぶり。
だからこの『はっさく島ポン酢』は“はっさく本来の味”がぎっしりなんですね♪

それではまずはお野菜と一緒にいただきます!
野菜そのものの味を邪魔することなく、それでいて爽やかに引き立ててくれるポン酢の味。これは共同開発の飲食店さんが一口で納得したのがよくわかります!

続いて豪快にポン酢を上からかけて豚肉とともにいただくと…
凄い!豚肉の味がとっても引き立ちます!お肉の美味しさをより美味しくしてくれるポン酢なんてあったんですね!

ポン酢を白菜と豚バラの料理にかけている写真
ポン酢独特のツンっとした感じが無くて美味しい!
はっさくの優しい香りがまた食欲をそそります

しっかり濃いめのポン酢なので、食材と味が一体になり飲みこむ瞬間まで美味しさを引き出してくれています。
鼻を突く酸味がないので子どもたちも喜んでパクパクモリモリ食べています!もしかしたら野菜嫌いなお子さんもこれなら食べられるかもしれません。
しかも無添加で体にもやさしいので安心してお子さんにも食べさせることができますよ。

今回は豚肉とお野菜で頂きましたが、餃子やトンカツなどの脂っこいもの、お魚や牡蠣などの魚介類とも相性抜群!さらにはマヨポン炒めやサラダにももってこいの万能調味料ですよ。
ポン酢が好きな方はもちろん、尾道のお土産としても喜ばれる逸品です!

餃子をポン酢につけている写真
餃子にもばっちり!
色々な料理に試してみたくなりました

現在、『はっさく島ポン酢』は通販サイト Amazon、楽天市場の他、公式ホームページ、下記より購入が可能です。

  • 尾道周辺:尾道ええもんや、おのみちみやげ、せと珍味、道の駅「三原神明の里」、大浜パーキングエリア(下り)
  • 東京:ひろしまブランドショップ TAU

皆さん、チェックしてみてくださいね~♪

お店の紹介

杉田与次兵衛商店
住所:〒722-0022広島県尾道市栗原町6345
電話番号:0848-22-4702

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