備後地域で愛される逸品を知る。

2022.12.07 2023/12/30

【尾道ワイン】山野峡大田ワイナリーが造る超低温長期熟成ワイン

ぶどうの産地、尾道のデラウェアを使ったワイン「尾道ワイン」

坂の街、猫の街、観光の街としてメディアでも取り上げられることの多い尾道。

レモンやはっさく、わけぎなどさまざまな特産品がある尾道は、ぶどうの産地としても有名です。中でも尾道産デラウェアは広島県内で9割以上の生産量を誇ります。

ぶどうがたわわになった様子
尾道って実はぶどうも特産品なんです!

尾道に住んでいる私は、秋になると産直売り場などでたくさんの尾道産ぶどうを見かけるのですが、ぶどうの産地でありながら、そのぶどうを使ったワインってこれまで見たことがなかったんです。

ところが今回、尾道市のお隣の福山市にあるワイナリーさんが尾道初の尾道産デラウェアを使ったワインを販売されていると聞いたので取材に行ってきました!

なぜ尾道のぶどうを使ったワインを福山のワイナリーさんが造ることになったのか、いったいどんな味なのか『尾道ワイン』の魅力、しっかりとお伝えします。

尾道ワインのラベルのアップ「MADE FROM ONOMICHI DELAWARE ONOMICHI WINE」と書いてある
ラベルにはONOMICHI DELAWAREの文字が。
どんなワインなのか楽しみです!

尾道のぶどう農家を元気にしたい!山野峡大田ワイナリーの想い

今回紹介する『尾道ワイン』を作られているのは福山市山野町という地域にある「山野峡大田ワイナリー」さんです。
山野町は福山市の最北端にあり、自然豊かな地域ですが、過疎化が進み多くの田畑が放棄地となっていることが問題視されていました。この地域をよみがえらせようと2015年、使われていない畑を借り、昔この地域の特産物だったぶどうを植え、ワインにして活性化させようと立ち上げられたのが山野峡大田ワイナリーさんです。

山野峡大田ワイナリーの外観写真
地域の活性化にも一役買って出ている山野峡大田ワイナリーさん

現在では2ヘクタールものぶどう畑を保有し、様々な品種のぶどうのワインを作られている山野峡大田ワイナリーさん。なんと9割が自社で育てたぶどうを使ったワインなんですよ♪
しかも、栽培から製造、販売まで自らの手で行っているため、ワインに特化したぶどうを生産し高品質のワインを作られているワイナリーさんです。

畑に実ったワイン用のぶどう
夏から秋にかけて
畑にはぶどうがたわわに実ります

そんな山野峡大田ワイナリーさんですが、唯一自分たちの手で育てていないぶどうがあります。
それが『尾道ワイン』に使われている尾道産デラウェア
です。

なぜ自社農園で育てたぶどうのみを使ってワインを造るのではなく、尾道産デラウェアも使うことになったのか?
それは、山野峡大田ワイナリーさんで醸造責任者を務める峯松さんの熱い想いがありました。

峯松さんは小学生の頃、尾道市に住んでいました。
近所の山を駆け上がり、友人宅に実っている果物をもいで食べる、田舎ならではの楽しい過ごし方をされていたそうです。
お父様の転勤により尾道を離れ、数十年。
山野峡大田ワイナリーで醸造を始めることになったあと、久々に昔住んでいた場所を訪れたその地で見たのは、放棄地となった畑たちでした。
尾道でも農業の高齢化の波が押し寄せ果樹の生産量が全盛期の1/5にまで落ち込んだことを知った峯松さんは、どうにかしたいと考えます。

「自分ができるのはワインを造ること。ワイン用ぶどうを作ってもらって美味しいワインにしよう!そうすればきっと他のワイナリーさんも尾道産ぶどうを使ったワインを作りたくなるはず!さらに農家さんももう少しやってみようと元気が出るはず!」

その熱意のままに何度も何度も農協の職員さんに掛け合い、形が悪いだけで廃棄される予定だったデラウェアを使って2019年、念願の尾道産のデラウェアを使った『尾道ワイン』が誕生したのでした。

山野峡大田ワイナリーの醸造責任者 峯松さんの写真
醸造責任者の峯松さん
熱い想いでみんなを動かしました!

飲む瞬間まで感じられる!尾道産デラウェアの香りと美味しさ。

冒頭で紹介した通り、広島県内で9割以上の生産量を誇る尾道産デラウェア。
大正時代から多くの農家さんが生産し、その美味しさ・美しさから贈答用としても重宝されてきました。他のぶどうと比べても香りが強いのが特徴で糖度、酸度ともに高くワインにも向いているそうです。

山野峡大田ワイナリーさんではシンプルでかつ、ぶどうのフレッシュさをしっかりと残せる製法でワインを作られています
ぶどうは収穫直後から酸化がはじまるため、フレッシュさを残すためには収穫から発酵までの時間をできるだけ短くする必要があります。
そのため収穫し農協に集められたぶどうをその日に受け取り、そのままその日のうちに仕込みをすべて終わらせるというスピーディーさ!

あえて小さめのタンクをたくさん所持することで、ある程度のぶどうの量ですぐに造ることができフレッシュさを保てるよう工夫されていました。

山野峡大田ワイナリーの醸造所にあるワインを仕込むためのタンク
小さめのタンクですぐに仕込まれたブドウ達は美味しいワインに大変身!

それだけではありません。製造過程もしっかりこだわり、超低温長期間熟成!!
尾道産デラウェアの特徴でもある香りが飛ばないように、10℃前後の温度で約2カ月間かけて発酵させるんだそうです!
通常の白ワインは15℃~18℃程度。期間も約2週間から1カ月程度で造るところが多い中、『尾道ワイン』ならではの飲む瞬間の香り・美味しさを保つためにこの製法は変えられないとのことでした。

フルーティーで飲みやすい!山野峡大田ワイナリーの「尾道ワイン」

では尾道産デラウェアを使った『尾道ワイン』が一体どんな味なのかレポートしていきます!
私は今回2020年に作られた『尾道ワイン』をいただきました!

グラスに注ぐと少し琥珀がかったキレイな色です!
香りも心地よくリラックスする香り♡
これは飲むのが楽しみですね!

グラスに注がれる『尾道ワイン』
グラスに注ぐとフルーティな香りが広がります

ではさっそく一口。
スッキリした苦みと渋み、そしてキリリとした酸味の辛口です。
数秒置いてフワ――――――っと口の中に隙間なく広がるりんごのような透明感のあるフルーティーな香り!!
めちゃくちゃ清々しい香りです!!
さらにそこから爽やかな甘い後口が訪れます。
凝縮感のある甘さは飲んだ後も余韻に浸れる美味しさです。

正直白ワインになじみがなさ過ぎて上手く伝えられるか悩みましたが、悩む隙を与えてくれないぐらいの美味しさ!

アルコール度数が10度と他のワインと比べて低いこともあり、普段ワインを飲まない人でも飲みやすい口当たりです。
フレッシュさを大事にしているため、ムワッとむせ返るようなワイン独特の香りが少なく、程よい渋みと酸味がありスッキリしているのでお食事にもちょうど合います。

『尾道ワイン』のボトルとグラスに注がれたワイン
切手風のラベルには尾道水道の風景とねこのイラストが描かれていてかわいい!

今年で製造4年目を迎えた『尾道ワイン』。
これまで尾道産デラウェアを使った『尾道ワイン』は白ワインを作ってきたのですが、尾道のぶどうの産地の未来のために常に新しい取り組みをされてきた山野峡大田ワイナリーさんが今年作られたのは、なんとオレンジワイン!!

オレンジワインとは白ブドウを使って赤ワインのように造ったオレンジ色のワインのことで、2022年に流行しつつあるワインです。
また一味違った味わいとのことなので発売開始がとっても楽しみですね♪

現在、『尾道ワイン』は通販サイト 楽天市場(ふるさと納税)、公式ホームページの他、以下で購入できます。

  • 尾道市:尾道ええもんや、ええじゃん尾道、向酒店

尾道土産にもおすすめですよ♪是非チェックしてみてくださいね。

生産者の紹介

山野峡大田ワイナリー
住所:〒720-0825 広島県福山市沖野上町3-6-33
電話番号:084-931-4572

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